※本ページはプロモーションが含まれています
「何か、今のまま進んで良いのか不安になってきた・・・。」
「このまま進んでも大丈夫なのかな・・・?」
こんな人向けの記事です。
本日は、最近読んだ書籍『「超」入門 失敗の本質』について紹介します。
本書は、読みながら、
- 「あれ、この状況って経理でもよくあるぞ・・・?」
- 「ここは考えておく必要があるな」
と思うことが多々あり、経理部員としては学びの多い1冊でした。
特に、日本企業に多い状況ですかね?
今回は
- 本書の解説
- 経理で起こりがちな「失敗の本質」
- 私たちがすべき対策
について書いていきます。
あなたの人生のヒントになれば幸いです(^。^)
「超」入門編 失敗の本質とは
第二次世界大戦における日本の敗戦を分析した書籍
この本は『「超」入門編』とタイトルにあります通り、
著書『失敗の本質』を解説した著書
です。
大元である『失敗の本質』は、
大東亜戦争(第二次世界大戦)における日本軍の組織的な失敗を分析した書籍
です。
歴史の解説本ではなく「戦争中の日本の7戦い方」を対象にしており、
『組織としての日本軍の失敗』を研究している本です。
なぜ今「失敗の本質」が注目されているのか
実はこの本、最近YouTuberのサラタメさんが取り上げられました。
その動画を見て、内容が非常に気になったので購入したのが読んだきっかけです。
動画にて、また実際に読んでみて、
80年前の戦争で起きた日本軍の組織的失敗と、
全く同じ失敗を日本政府・企業が繰り返してしまっている
と感じました。
ドイツの名宰相であるオットー・ビスマルクの言葉に、
愚者は経験に学び、
賢者は歴史に学ぶ
というものがあります。
人間の中身は本質的には変わっていない。
過去に誰かが犯したのと同じ失敗を、今日も誰かが繰り返しています。
過去の歴史から学び、同じ失敗を繰り返さないようにしたいですね。
サラリーマン皆が考えるべきことはサラタメさんが解説してくださっておりますので(笑)
私は特に経理部において繰り返されているかも?と感じた、
- 達人に頼る
- ルールに振り回される
- 「型の伝承」を優先する
の3点をピックアップします。
経理の現場にありがちな「失敗の本質」的状況
達人に頼る
1つ目は、「達人に頼る」構造です。
あなたの会社にもいませんか?
- (小さい会社で) 経理のことはあの人が全て知っている
- (少し大きい会社で)〇〇のことはあの人に聞こう
- (全ての会社で) 困ったらあの人に全て聞けば大丈夫
みたいな人。
特定の人に知識・経験が偏っている状況です。
そういう状況になっていること自体は、致し方ない部分もあるでしょう。
しかし、この状況が続いてしまうと、達人以外の方は
- 達人が休暇の日に仕事が進まない
- 達人が休職・退職になったが、何をどうすれば良いのかわからない
- 達人ばかりに仕事が行くので、自分たちは経験が積めない
ということになってしまいがち。
また、達人自身は、
- 自分ばかり忙しくなっていく
- 周りに仕事を振ろうにも振れる人間がいない
- 休みたいのに休めない
という悩みを抱えてしまう可能性があります。
ルールに振り回される
2つ目は、ルールに振り回されてしまうことです。
これには以下の2種類があると思いました。
- 過去に設定したルールを変更できない
- ルールの変更に自分たちが振り回される
1.過去に設定したルールを変更できない
企業会計原則に
継続性の原則
が存在する通り、企業は1度決めたルールを基本的には使い続けることが求められます。
とは言え、中には時代に即さないルールもあるでしょう。
吟味すべきは「そのルールは今も使い続けるべき?」ということかもしれません。
にもかかわらず、思考停止で「変更できない」と言っていませんか?
継続性の原則は、
正当な理由により変更を行う場合なら、変更を認めています。
ここで言う正当な理由とは、
- 経営組織、大規模な経営方針の変更
- 経営環境の急激な変化
- 会計基準等の改正
などが挙げられます。
変えた方が適切であれば変えてOKなのです。
にもかかわらず、思考停止で「変更できない」と言っていませんか?
2.ルールの変更に自分たちが振り回される
『失敗の本質』では、
日本人は「練磨」(ねり鍛え、腕を磨くこと)の文化と精神を持っている
と述べられています。
同じ基準で最大の成果を発揮することが大得意です。
ですが、「ゲームのルール変化」には非常に弱いです。
- 日本人・日本企業が練磨により世界を席巻する
- 欧米諸国が中心となってゲームのルール自体が変更される
- 積み上げてきた前提が崩れてしまい、新しいルールに適用を図っている間に欧米諸国に抜かれてしまう
という事例は、枚挙にいとまがないです。
例えばスポーツ界では、
- 柔道
- スキーノルディック
- 体操
- スキージャンプ
など、「日本人が勝つと欧米人がルールを変える」と言われることも。
今後もルールが変わるたびに振り回されてしまうでしょう。
「型の伝承」を優先する
あなたの会社にも、
- 形式の決まった報告資料
- やり方が決められている仕事
- こと細やかに設定された手順書
などはありませんか?
これらは、その型を設定した時は、様々な理由・根拠があって作られたものかと思われます。
ですが、その中には、
- 初めて対応した時のものがそのまま使い回されている
- 誰かが組み上げたマクロが修正できず、仕方なしにその型を使っている
- その時思いつきで作成を依頼したものが今でも残り続けている
なんてことが隠れていることも。。。
本当にその型は今でも通用するものですか?
もっと良い方法・型はありませんか?
一度棚卸しして考えることも大事でしょう。
私たちが取るべき戦略は
ここまでは、『「超」入門 失敗の本質』に書かれていた日本軍の中で、
「これは経理にも当てはまるんじゃないか・・・?」と思うものをピックアップしてきました。
ここからは、本書を読んで、これからの経理部員が取るべき戦略として、
- 頼られる側の「達人」を目指す
- ルールの定期的な見直し
- 「達成すべきものは何か」を考える
を紹介します。
頼られる「達人」を目指す
まずは「順応」です。
要するにあなたが「達人」、つまり
- (小さい会社で) 経理のことはあの人が全て知っている
- (少し大きい会社で)〇〇のことはあの人に聞こう
- (全ての会社で) 困ったらあの人に全て聞けば大丈夫
みたいな人を目指そう!と言う道です。
今後も日本企業が過去と同じ失敗を繰り返してしまうのでは・・・?
と言う仮説に基づき、達人となって地位を確立する戦略です。
先述の通り、達人になることで、
- 自分ばかり忙しくなっていく
- 周りに仕事を振ろうにも振れる人間がいない
- 休みたいのに休めない
という悩みを抱えてしまう可能性も否定できません。
- それでも会社に必要とされていると感じたい
- 今の会社での地位を確立していきたい
と言う人には、向いている戦略だと思います。
1つ注意点としては、
その「達人」スキルは今の会社でしか通用しないスキルか?
他の会社でも汎用的に使えるスキルか?
と言うのは意識しておいた方が良いかもしれません。
「今の会社で電卓の早撃ちをさせるならあの人!」
みたいな達人になっても、他の会社でも必要とされる可能性は低いでしょうσ(^_^;)
ルールの定期的な見直し
2つ目はルールの見直しです。
- 時代に沿ってないルール
- 複雑化に拍車をかけているルール
- 重要度が低く、会計基準等で特に定められている訳でもないルール
そんなルールはありませんか?
また、そんなルールの存在に気づいていますか?
社内だけで使うルールであれば、ルールを変える側に回ることもできるでしょう。
もし不適切なルールがあれば、変更を検討しましょう。
「達成すべきものは何か」を考える
「型の伝承」に拘ってしまい周りが見えなくなっている時に問いかけたいものです。
- その資料が網羅すべき情報は何か?別の資料と一緒にできないか?
- その仕事のやり方は今でも最適解か?別の方法はないか?
- その資料の使用者は誰か?今でもどのくらいの頻度で使われている資料か?
など、本質を問いかけてみましょう。
もしかしたら、無駄なものが見つかるかもしれません。
まとめ
今回の記事では、最近読んだ書籍『「超」入門 失敗の本質』について紹介しました。
読んだきっかけはYoutuberのサラタメさんが動画で紹介されていたことでしたが、
経理部員としては学びの多い書籍でした。
特に経理の現場で見受けられる代表的な状態として、
- 達人に頼る
- ルールに振り回される
- 「型の伝承」を優先する
シーンをピックアップいたしました。
そんな中で、私たちは、
- 頼られる側の「達人」を目指す
- ルールの定期的な見直し
- 「達成すべきものは何か」を考える
と言う戦略が有効だと感じました。
歴史からの学びを、今後の人生に活かしていきましょう(^。^)