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「決算書は重要」って聞くけど、イマイチ中身がよくわからない・・・
財務三表とか四表って言うけど、どういうこと?
という方向けに、実際に経理で決算書を作っている私すうが決算書の中身について解説する記事です。
体系的にまとめていきますので、経理に携わって長い方も復習のつもりで読んでいただければと思います。
あなたの人生のヒントになれば幸いです(^。^)
決算書について
決算書とは
一言で決算書と言いますが、その中身は以下の4つの表に分かれています。
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュ・フロー計算書
- 株主資本等変動計算書
以前は3は無かったのですが、2000年頃から上場企業での作成が義務付けられました。
非上場の中小企業では作ってないケースもありますが。
財務三表といえば
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュフロー計算書
を指します。
株主資本等変動計算書は影が薄めです。
企業が決算を行う目的
そもそも論として、企業はなぜ決算を行うのでしょうか。
決算とは、
一定期間の収入・支出を計算し、利益又は損失を算出すること
と定義されています。
利益または損失を算出する事で、
- 税務署に申告して支払う税金の金額を確定させる
- 株主への報告、配当支払い
- 銀行から借金をする時の現状報告
等に利用することができます。
あなたも、初めて会う人が急に
「100万円貸してください!」
って言ってきても、仮にあなたが1,000万持っていたとしても、中々貸せないですよね(^_^;)
でも、
- 貯金が5,000万円ある 最悪ここから返せる
- 去年の年収は1,000万だった 今年も同額程度は稼げる見込み
- 新しく◯◯をしたい これが成功すれば年収は倍増する見込み
- でも今それをやるには資金が少し不足しているから、その分を貸して欲しい
- だから100万円貸してください
と、通帳などの証拠と共に見せられたらどうでしょう?
・・・逆に怪しいですかね?(^_^;)
とは言え、少なくとも最初の人よりは安心して貸せるかと思います。
よく
決算書は企業の成績通知表
なんて例えをする方もいらっしゃいますが、これは言い得て妙だと思います。
今年の成績を確認するために、企業は決算書を作成しているのです。
財務四表 それぞれの中身
では、先ほど挙げた
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュ・フロー計算書
- 株主資本変動計算書
の4つの表について、それぞれの中身を確認します。
貸借対照表 B/S 今あるものとお金の調達先明細
まずは貸借対照表です。
英語でBalance Sheetと書きます。
なのでよくB/S(ビーエス)と呼ばれています。
貸借対照表は、大きく分けると
- 資産
- 負債
- 純資産(昔は「資本」と呼ばれてました)
を記載する書類です。
表の左側が資産、右の上側が負債、右下が純資産です。
複式簿記の形を取るので、左と右は必ず一致します。
すごくざっくり書きますと、
- 資産 →決算日現在で、何をいくら持っているか (お金の使い道)
- 負債 →お金の出どころ 借りてきた分
- 純資産→お金の出どころ 元手・出資されたお金・過去の利益の蓄積など、基本は返さなくて良い分
が書かれています。
損益計算書 P/L 今年は儲かったのか損したのか
続いて損益計算書です。
英語では、Profit & Loss Statement と書きます。
なのでP/L(ピーエル)と呼ばれています。
損益計算書はその名の通り、一定期間(基本は1年)の間に儲かったか損したかが書かれています。
売上・利息などの収入から、仕入・家賃などの費用を引いた結果が、
- プラスなら儲かっている(黒字)
- マイナスなら損している(赤字)
と言うことです。
計算は売上からスタートして各種費用を引いていくのですが、内容に応じて段階が分かれています。
いわゆる「5つの利益」と言われているもので、
- 売上総利益(粗利益)
- 営業利益
- 経常利益
- 税引前当期純利益
- 当期純利益
の5つがあります。
上に行くほど「本業に近いところで利益が出ているのか」が、
下に行くほど「会社全体で儲かっているのか」が書かれています。
キャッシュフロー計算書 C/S お金は増えたのか減ったのか
続いてはキャッシュフロー計算書です。
Cash Flow StatementですのでC/S(シーエス)と書きます。
これは、対象期間のお金の動きを書いたものです。
それぞれ、
- 営業活動のキャッシュフロー 本業でどれだけお金が入ってきたかor出ていったか
- 投資活動のキャッシュフロー 将来に向けた設備投資などでのお金の出入り
- 財務活動のキャッシュフロー お金の借り貸し他でお金が増えたか減ったか
を記載しています。
営業活動のキャッシュフローは大きなプラスが理想的ですが、
その他の2つは会社が大きく成長する時にはマイナスになる可能性もあります。
ガンガンお金借りて設備投資する場合などですね。
先述の損益計算書は、基本的に「その期間に関するもの」だけを計算に含める必要があります。
12月に決算を行う企業を例に取ると、
- 今年売れたけどカード決済だったのでお金が入ってくるのは来年1月です!
- 今年買ったけど支払うのはカードの引き落としがある来年2月4日です!
と言うのは全て今年のものとして計算に入れる必要がありますし、
- 来年1月発売予定のものを予約で先にお金もらいました!
- 今年4月〜来年3月の1年分の利用料を払いました!1〜3月分は30万です。
と言うのは来年の計算に入れる必要があります(2つ目は30万分のみ)。
こうなると、
- お金を払ったタイミング
- 売上・費用に計算するタイミング
にズレが出てきてしまいます。
一時期「黒字倒産」と言うものが目立ちましたが、これは
- 損益計算書上はプラス
- でも先払いが多くてお金が無くなった
場合に起こります。
企業が倒産するのは
×損が積み重なった時
◯お金が無くなって支払いできなくなった時
です。
お金の増減、大事です。
株主資本等変動計算書 純資産が増えた理由・減った理由
最後は影の薄い株主資本変動計算書です。
こちらは他の3表と違って英語の頭文字で呼ばれるケースをあまり知りません(⌒-⌒; )
貸借対照表(B/S)の中にある純資産が、どんな理由で増減したかを説明している資料です。
- 新しく出資してもらった
- 利益が積み重なって増えた
- 配当を支払ったので減った
等が、この表を見るとわかります。
純資産は企業の元手に当たる部分なので、多いに越したことはありませんね。
まとめ
決算書の構成書類である
- 貸借対照表 B/S
- 損益計算書 P/L
- キャッシュフロー計算書 C/S
- 株主資本等変動計算書
の4書類について解説しました。
一言でまとめると、
- 貸借対照表 今あるものとお金の調達先明細
- 損益計算書 今年は儲かったのか損したのか
- キャッシュフロー計算書 お金は増えたのか減ったのか
- 株主資本等変動計算書 純資産(返さなくて良いお金)が増えた理由・減った理由
が書かれている書類です。
簿記を学ぶと決算書の作り方がわかる
これらの表を作るための技術が、いわゆる「簿記」です。
簿記を学ぶと、これらの書類がどのようにして作られているかがわかるようになってきます。
社会人であれば、会計の知識は必須です。
- この取引先、取引して大丈夫なのかなぁ・・・すぐ潰れたりしないよね?
- 今度面接に行く会社、新卒で入って長く勤められるのかな?
- もう少し余裕のある会社に転職したいんだけど、どうすればわかるかな?
という疑問にも、簿記の知識を持って決算書を見れば、
少なくともお金の面に関しては自分でわかるようになります。
これから簿記を学ぶ人には、通信教育がオススメです。
予備知識のない状態での独学は理解に時間がかかることが多いです。
私も、最初は大学の授業でひたすら問題を解かされましたが、今思うとあれが良かったと思っています。
簿記の問題に慣れつつ、考え方を学ぶのが初めて学ぶ方には最適だと確信しています。
今受講するならクレアールの簿記講座が非常にオススメです。
私も簿記1級ですが現在進行形で受講しております。
通信教育として50年の歴史があり、短期合格のために必要最低限のポイントを押さえて解説しているので、
- 忙しい方
- 対面となる通学タイプは今はちょっと、、、と言う方
- 短い時間で効率よく学びたい方
には最適です。
次の試験は6月ですので、3級なら今から学べば充分に間に合います(^。^)
まずは資料請求の上、講座の詳細を実際に見ていただくのが良いでしょう。
今年の挑戦として、試してみては?