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「あの人とうまく付き合っていけない…」
「今いるグループはどうもうまく馴染めない、どうしよう…」
こんな人向けの記事です。
小倉広さんの著書『もしアドラーが上司だったら』がとても学びが多かったので、
著書で特に重要だと思ったところを紹介していきます。
今回は後編の「共同体感覚」を取り上げます。
そもそも「共同体感覚」って何?という話からスタートし、
以降は本書からの抜粋ポイント
- 支配しない、服従しない
- 自分と異なる意見を攻撃と見なさない。
相手と異なる意見を言うことを恐れない - 頼る、甘える、任せる
のお話を紹介します。
あなたの人生のヒントになれば幸いです(^。^)
アドラー心理学 共同体感覚とは
そもそも、著書後編のテーマである「共同体感覚」とは何でしょう?
アドラー心理学では、誰かの役に立つ、つまり貢献することを良しとしています。
そして、貢献ができたとき、私たちは社会の中に居場所が見つかり安らぎを感じる。
これをアドラー心理学では
共同体感覚
と呼んでいます。
自分のことと同じように、相手や共同体を大切にする感覚です。
他者との間にこの「共同体感覚」を感じることが、アドラー心理学の目指すところです。
著書のストーリー上では、共同体感覚を得るために、
毎日、誰かを喜ばせる
事を主人公のリョウ君が課題に出される話から後編がスタートしていきます。
では、ここからは後編の中ですごく勉強になったポイントを、計3点取り上げます。
『もしアドラーが上司だったら』共同体感覚編イチオシポイント
支配しない、服従しない
まずは「支配しない、服従しない」です。
こちらは、途中のコラムに登場したお話です。
アドラー心理学に出てくる考え方の1つに
課題の分離
があります。
「それは誰の課題か?」という問いを大切にし、相手の課題と自分の課題を分けていきます。
西洋のことわざに
ラクダを水辺に連れて行く事はできるが、水を飲ませることはできない
があります。
ここで課題の分離を考えると、
- ラクダを水辺に連れて行く:あなたの課題
- 実際に水を飲む:ラクダの課題
と言えます。
対人関係でも、
どこまでがあなたの課題で、
どこからが相手の課題か
を明確にし、相手の課題には踏み込まない。
これが、アドラー心理学の根源にある考え方です。
そして、先に出た「支配」と「服従」は、
支配:本来、相手が決めるべき相手の課題に土足で踏み込むこと
服従:本来は自分が決めるべき自分の課題に相手を土足で踏み込ませ、
それを許容するばかりか言い分に従ってしまうこと
と言う意味を持っています。
直接的に何かを言われた訳でなくとも、
相手の反応や顔色を意識しすぎて本意ではない行動を取ることも、
「服従」の一種と言えるでしょう。
土足で踏み込む「支配」も、
土足で踏み込ませる「服従」も、
アドラー心理学では望ましくない状態だとしています。
私も「課題の分離」については知っていたつもりですが、
「支配」と「服従」
という視点は持てていなかったので、目から鱗でした。
個人的には「服従」してしまうことが多い気がしているので、「支配」も「服従」もしないよう心がけたいです。
自分と異なる意見を攻撃と見なさない。相手と異なる意見を言うことを恐れない
2つ目は
「自分と異なる意見を攻撃と見なさない
相手と異なる意見を言うことを恐れない」です。
人と人との間には
「返報性」
が働きます。
相手からプレゼントを受け取ったら、自分も返したくなる。
相手から攻撃されたと思ったら、攻撃し返したくなる。
まさに「相手の行動は自分の鏡」です。
自分と異なる意見を言われると「攻撃された」と感じてしまう人がいます。
そう感じた人は、返報性の法則により相手を攻撃してしまいがちです。
ですが、ポジティブ・ネガティブのどちらを選ぶかは自分次第です。
だからこそ「自分と異なる意見を攻撃と見なさない」ことが大事です。
同様に、「相手と異なる意見を言うことを恐れない」ことも重要です。
前項の言葉を借りると、
相手と異なる意見を言うことを恐れる
= 相手を意識しすぎて本意ではない行動を取る
= 相手に「服従」させられている状態
と言えます。
これは「課題の分離」ができていない証拠です。
こちらが意見を言ってどう感じるかは相手の課題。
あなた自身は、異なる意見を攻撃と見なさず、相手と異なる意見を言うことを恐れずにいきましょう。
頼る、甘える、任せる
3つ目は
「頼る、甘える、任せる」です。
これは、仕事を任せる時の考え方です。
あなたは「自分でやった方が早い」と一度でも思ったことがありますか?
仕事を任せることは非常に難しいです。
ですが、仕事を任せられない上司は、部下を信頼できず、自分を信頼できていません。
任せることで失敗し、かつ自分が怠け者だと糾弾されるのでは?と恐れてしまうのです。
逆に、仕事を任せられる上司は、部下を信頼し、自分を信頼できる上司です。
だからこそ、
部下に甘え、
部下に任せる
ことができるのです。
また、「任せる」行為は部下への勇気づけそのものです。
任されることで勇気と自信を持った部下は成長していきます。
部下が成長すると、会社に貢献できるようになります。
その結果、会社への共同体感覚を発揮できるようになるのです。
部下を信頼し、部下に甘え、部下に任せていきましょう(^。^)
まとめ
今回は、小倉広さんの著書『もしアドラーが上司だったら』後編の「共同体感覚」より、
そもそも「共同体感覚」とは?
からスタートし、
- 支配しない、服従しない
- 自分と異なる意見を攻撃と見なさない。
相手と異なる意見を言うことを恐れない - 頼る、甘える、任せる
の話を紹介しました。
アドラー心理学の代表作といえば、
ベストセラーの『嫌われる勇気』を思い出す方も多いでしょう。
あの本は確かに面白かったですが、実生活に役立たせるとなると、
より実生活に近い話があった方が良かったです。
そう言う意味でも、本書は会社が舞台となったストーリー構成のため、
非常に読みやすくて理解もスムーズにできました(^。^)
本記事では紹介しきれなかったところがまだまだたくさんあります。
本記事で興味を持ってくださった方は、ぜひ『もしアドラーが上司だったら』読んでみてください(^。^)
前編にあたる「勇気」編の内容はこちらで紹介しています↓